FT897をコントロールするのはCATですがTTLのインターフェースしかありません。そこでRS232C変換器を使いますが(CT-62等)パソコン側にRS232Cが無い場合もあります。私が使っているPCには1つありますが使い勝手はUSBにかなわず結局USBシリアル変換器を使うこととなります。
今までFTDI社のデバイスを使ってきましたが私が期待する機能とはちょっと違うところもあり別のデバイスを試しました。
FTDI社の他に簡単に入手可能なのはSILICON LABSのCP210XシリーズかProlific TechnologyのPL230Xシリーズです。この2社の製品はUSB-232C変換ケーブルなどに入っています。本家のFTDI社も影響を受けて開発競争をしています。今回はマルツパーツのMPL2303SAを使用しました。ProlificのPL2303SAを搭載しています。
Rig側はTTLですので5Vのインターフェースです。PL2303SAは3.3V系ですがおそらく5Vトレラントなのでそのままでも良いのですが、出力が0V〜3.3VなのでTTLには適合できますが少しでもマージンを稼ぎたいとOpenDrainのバッファを付加し0〜5Vに変換します。USBバスパワーは使いません。USBからは信号だけを取り込みます。+5VはRigから取ります。
下のようにできあがりました。プルアップの抵抗はいらなくなったLANカードから取り外したチップ抵抗を使いました。
バッファはDip変換基板に載せ左右を切り取り小さくしました。細かい作業はボケ防止にちょうどいいですね。
下図の上が今回の製作物、中が秋月電子のFT232RLタイプ、下が秋月電子のFT234Xタイプです。
この状態で動作試験をしましたら調子よく動きました。そこでシールドします。
FT897のCATコネクタはIC-AT500に占有されましたのでMicコネクタになりますが既に使っているFT4232Hのインターフェース基板に載せたくなかったので別にします。別にするとRigのRJ45から取り出すケーブルの中に埋め込むか、新たにRJ45を用意して既設インターフェースに渡すかです。結構面倒なのでRig内に内臓させます。これなら回り込みが起きてもCATだけは生きている可能性が高まります。(もっともUSBに乗れば一緒ですが)
FT897を空けてみるとうまいことに隙間だらけです。様々に検討しましたが内臓バッテリーのスイッチを取り外しその代わりにUSBコネクタをつけることとします。外来ノイズ対策を村田製作所のサイト(
[URL])を参考に作りました。測定はしてないのでおまじないのつもりです。
下の写真は失敗作です。USBの通信ができないくらい減衰しました。